乗りなれたバイクもとうとう廃車に…廃車の際、まだ保険期間が残っていれば保険金はどうなるのでしょうか?任意保険と自賠責保険ではまた違うのでしょうか?
この記事では、バイク廃車時の自賠責保険の手続きや返金の有無についてくわしく解説します。
バイクの廃車は排気量により、もよりの市役所や町役場、もしくは運輸支局で行います。保険に関しては廃車の手続きとは別に、契約している保険会社での手続きが必要になります。
自賠責保険(農協などでは自賠責共済と呼ばれます)は任意保険とちがい、バイクをふくめすべての自動車に加入が義務付けられている保険です。そのためバイクを廃車や名義変更する場合には、かならず手続きが必要になります。
国で定められている制度であり、どこの保険会社でも自賠責保険の保険料は同じです。廃車時には保険会社で手続きを行いますが、多くの保険会社では、店舗を訪問しなくても郵送による手続きを受け付けています。
廃車時、自賠責保険の手続きに必要となる書類はどの保険会社でもほぼ同様のものです。一例として、三井住友海上での例をあげてみます。
廃車による解約をしたい|自賠責保険|ご契約者さま|三井住友海上
https://www.ms-ins.com/contractor/procedure/jibaiseki/etc/confirm03.html
必要となるのは以下のものです。
自賠責保険証明書(本紙) | いわゆる保険証。自賠責保険に加入していることを証明するもので、加入すると交付されます。 |
廃車を証明する書類 | 軽自動車税廃車申告受付書や解除事由証明書など。ただし解体証明書は確認書類にならないので注意が必要です。 |
ステッカー(保険標章) | 原付など、車検の対象になっていない車両の場合に必要になります。自賠責保険を契約すると交付され、車検のステッカーと同様、車両に貼ることが義務付けられています。 |
本人確認書類 | 免許証や健康保険証など、一般的な本人確認書類です。 |
自動車損害賠償責任保険承認請求書 | ホームページにあるものをダウンロードし、必要事項を記入して作成します。/td> |
このうち「自賠責保険証明書」と「ステッカー(保険標章)」は自賠責に加入していれば所持しているはずのもの、「廃車を証明する書類」は廃車時に入手できるものです。新規に作成しなければいけない書類は「自動車損害賠償責任保険承認請求書」だけです。
必要なものがそろったら同社のサポートデスクへ郵送、もしくはもよりの営業店へ持参して手続きを行います。
任意保険はともかく、自賠責保険はお金が返ってくるのだろうか?意外にそう思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、任意保険と同様、自賠責保険も保険期間が残っていれば保険料は返金されます。こうした返金を返戻(へんれい)金と言います。
どのくらい戻ってくるかは保険の契約年数と保険の残り期間、さらに地域によってことなります。損保ジャパンでは返還される保険料を一覧にしていますが、沖縄本島、北海道・本州・四国・九州の離島、それ以外の地域で料金がことなります。たとえば原付で12か月契約・保険の残り期間が半年(6か月)であれば、本州では1,320円返ってきますが、沖縄本島では80円です。
【i自賠】解約したら保険料は戻りますか?/損保ジャパン
https://faq.sompo-japan.jp/jibaiseki/faq_detail.html?id=30539
ただし保険の残り期間が1か月を切っていると、返戻金はありません。
自賠責保険でも保険の残り期間に応じて払い戻し(返戻金)を受けとることができますが、廃車すれば自動的に戻されるわけではありません。あくまで保険会社への手続きが必要なことに注意が必要です。
必要となる書類は自賠責保険に加入していれば持っていて当然のものが多いですが、保険会社によっては、書類を紛失していても手続きしてもらえる場合があります。不安であれば無料のバイク処分業者など、事前に廃車の専門家に相談しておきましょう。