バイクパーツの中でも、大型のパーツと言えるカウル。傷が付いたり割れたりして処分するとなっても、どうやって処分すればいいのかよく分からない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらの記事ではそもそもカウルとはどういうものか、そしてカウルを処分するにはどうすればいいかについてご説明します。
処分方法の前に、まずバイクのカウルとはどういうものなのかについてご説明します。
バイクのカウルとは、バイクを覆うように付いているカバーの総称です。カウリング、もしくはフェアリングと呼ばれる場合もあります。
カウルが登場した時期は早く、今から約100年前、1920年代ごろと言われています。飛行機や自動車のカバーを参考に、二輪車にも付けられるようになったとされています。
カウルを付けることによって得られる一番大きな効果は、バイクの空気抵抗を減らすことです。カウルが紡錘形の形状をしているのは、このためです。
バイクが高速になればなるほど空気抵抗も大きくなり、カウルの効果もより発揮されます。このため、レース用のバイクではカウルは欠かせないものとなっています。
またバイクは、それでなくても乗る人にとって負担の大きい乗り物です。自動車の様に車体が搭乗者を覆っている訳ではなく、運転手は雨や風にもそのまま晒されることになります。カウルはこうした外の脅威から、乗る人を守る役割も担っています。
もちろんカウルには、見た目の装飾的な意味合いもあります。カウルの登場が、バイクのデザインにも大きな影響を与えたとも言われています。
カウルに使われているのは、多くは合成樹脂です。ABS樹脂やFRP、カーボンなども使用されます。
ABS樹脂はアクリロニトリル・ブタジエン・ポリスチレンを合成した素材で、それぞれの頭文字をとってABS樹脂と呼ばれます。衝撃に強く、加工しやすいことが大きな特徴です。
繊維強化プラスチックとも呼ばれるFRP(エフアールピー、Fiber Reinforced Plastics)は、プラスチックにガラス繊維などを混ぜたものです。軽くて弾力があり、かつ強度もある素材です。
カーボンは言わば炭素繊維を使ったプラスチックであり、鉄と比較して約10倍という高い強度が最大の特徴です。それでいて、金属よりはるかに軽量です。
このほかバイク前面にとり付けるウインドシールドなど、視界を確保する必要がある部分にはアクリルやポリカーポネイトといった透明な素材が用いられます。
カウルは取り付ける場所や大きさによって、細かく呼び分けられています。
フルカウル | バイクの車体全体を覆うカウル。 |
アンダーカウル | フルカウルのうち、エンジンから下の部分を覆うカウル。 |
ハーフハウル | アンダーカウルとは逆に、エンジンから上の部分を覆うカウル。フルカウルからアンダーカウルをとったもの。 |
メーターカウル | スピードメーターを覆う小さなカウル。主に風防の役割を持つ。 |
リアカウル | シートの後方を覆うカウル。テールカウルとも。 |
ビキニカウル | バイクの前方、ハンドルやヘッドライドの周辺に付ける小さなカウルをこう呼ぶことがある。 |
ロケットカウル | 車体全体を覆うカウルで、丸いヘッドライトのあるものをこう呼ぶことがある。 |
カウルの役割や働き、呼ばれ方についてご説明しました。次はカウルを処分する方法についてご説明して行きます。
基本的に、バイクそのものは粗大ごみとして処分することはできません。カウルの場合、取り外して細かく砕けば粗大ごみとして引きとってもらえる可能性はありますが、確実とは言えません。事前にお住まいの自治体で確認しましょう。
傷が付いたカウルであっても、使えるのであれば欲しいという人もいるかもしれません。
大きな傷が付いていてとても使えそうでないカウルであっても、素材として活用するなど、何らかの需要が見込める場合もあります。ただし確実に売れる(処分できる)とは限りません。
程度にもよりますが、まだ使えそうなカウルであれば引き取ってもらえる可能性も高くなります。またカウルに限らずバイクパーツ全般に言えることですが、人気のある車種用のものや希少なパーツであれば、高額で引き取ってもらえるかもしれません。
様々な不用品を回収している業者に引きとってもらうことも考えられます。ただしこうした業者には無許可で営業しているところも多いと言われており、環境省も注意を呼びかけています。
カウルだけでなくバイクも一緒に処分するのであれば、バイクごと引き取ってもらえば簡単に処分することができます。カウルを外したり、ましてや細かく砕くといった手間も不要です。またバイク込みであれば、引き取ってもらえる可能性もより高くなります。
カウルは車体にとっても乗る人にとっても重要なパーツですが、嵩張るパーツであるだけに、処分に困る方も多いと思われます。
ごみに出せるとは限りませんし、フリマアプリなどの個人売買やパーツのみの売却では、なかなか処分できない可能性もあります。迷ったら「バイク処分.com」のような、バイク専門の業者に車体と一緒に引きとってもらうのが確実でしょう。
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